劇団明日の鳥2017年卒業公演
宇田川心中
【期間】 2017年3月10日(金)・12日(日) 全2回公演
【会場】 京都府立医科大学広小路キャンパス図書館棟二階図書館ホール
【脚本】 小林恭二
【演出】 星野未帆
【会場】 京都府立医科大学広小路キャンパス図書館棟二階図書館ホール
【脚本】 小林恭二
【演出】 星野未帆
【出演】
奥田華英・有村勇哉・向井啓起・上田一貴・近藤美佐・小澤孝明・南山拓実・山頬由里・青木直子・牧美優・桐山大毅v山元日向子・大野貴都・音嶋達斗・橋本真里子・荒樋美香・北村圭広・朝倉朋也
奥田華英・有村勇哉・向井啓起・上田一貴・近藤美佐・小澤孝明・南山拓実・山頬由里・青木直子・牧美優・桐山大毅v山元日向子・大野貴都・音嶋達斗・橋本真里子・荒樋美香・北村圭広・朝倉朋也
【ストーリー】
わたしたちはもう出逢ってるんです。奇跡はもう起こっているんです。渋谷で出会ったふたりの輪廻を辿る、愛の物語。
わたしたちはもう出逢ってるんです。奇跡はもう起こっているんです。渋谷で出会ったふたりの輪廻を辿る、愛の物語。
冒頭で描かれるのは、渋谷道玄坂のスクランブル交差点、たくさんの人が行きかう中、1組の男女が偶然の出会いが描かれます。数分の運命的な出会いが描かれ暗転したあと、時代は江戸時代末期へと巻き戻り、同じく道玄坂が舞台。小間物屋の娘・はつと道玄寺の若い僧・照円の出会いが描かれますが、彼らの恋は幾多の障害に阻まれ、難航します。だいたい照円は修行の身のお坊さんだし…。
映画でいうと「天国からきたチャンピオン」、楽曲で言うとジャングルスマイルの「おなじ星」、のような、今の境遇がどうであれ、強く愛し合ってさえいれば、また同じときに生まれ変わって再び巡り合える。というようなお話ではあるのです。
が、この「宇田川心中」。はつと照円にしても、後半にはおどろおどろしい「愛」の形もいろいろ発覚しての展開には、ひどく驚かされました。
よく世間では漢字の形に絡め、「恋」は下に心がついていて、下心のある想いだ。「愛」は真ん中に心があるから、ほんとの気持ちのこもった想いだ。てな感じで女の子を口説いたり。(笑)
さだまさしも「恋愛症候群」という曲のサビで、「♪相手に求め続けてゆくものが恋、奪うのが恋。与え続けてゆくものが愛、変わらぬ愛」と歌っています。
が、仏教的には「愛」とは「渇愛」。生まれながらに持つ根本的な欲望。つまりは「煩悩」の一つだそうです。そんなことも納得させられるドロドロとした愛のお話でした。
皆さん名演で、面白く、敵のボスキャラが出て来て、驚きの展開が続出する後半、ハラハラドキドキでとても楽しめましたが、立派なホールで舞台が素敵だけに白場の空間が目立って、もう少しセットに凝ってくれたら満点でした。
初めての劇団明日の鳥さん。また来ようと思いました。
★★★★☆